『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION Chapter.1 SORD』は『グリザイア』シリーズの新作アニメ
PCゲーム『グリザイア』シリーズの新作アニメ。
本編のその後の物語で、本編キャラたちが過ごしていた美浜学園を舞台とした、新しいキャラたちによるミリタリーアクション『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』の第一弾『Chapter.1 SORD』。
冒頭映像公開「グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION」【大ヒット記念】
- 舞台となる美浜学園
- 新任の有坂先生を助けるべくSORD出動
- メインキャラは5人の少女と1人の青年
- 殺し屋にならざるをえなかった、未熟な子どもたちの物語
- ファンならニヤリとできる要素も
- シリーズ初見にも優しい作り
- 作画は安定しているがガンアクションが少ない
- シリーズファンも初見も楽しめるアニメ
舞台となる美浜学園
関係者による紹介がないと入れない美浜学園。美浜学園では、様々な事情から学園にやってきた少女たちが殺し屋になるための訓練を積んでいた。
実は美浜学園は、SORD(ソード)と呼ばれる民間の工作諜報員育成機関である。
SORDは、警察や自衛隊にはできない仕事をする日米合同対テロ組織中央調査部諜報2課分室(Central Intelligence and Research Second)、通称CIRS(サーズ)の下請け会社だ。
そして、他に行き場のない若者の受け入れ先でもあった。
新任の有坂先生を助けるべくSORD出動
有坂秋桜里(しおり)は新任教師として美浜学園を訪れる。彼女の母親は服役中であり、それが理由で美浜学園に就任することになるが、本人は真面目で常識的な人物である。
そんな彼女は新任初日の放課後、公安指定犯罪団・人吉会の構成員による不手際で違法取引に巻き込まれてしまう。拉致されてしまった有坂先生を救出するべく、SORDのメンバーが出動することになる――。
メインキャラは5人の少女と1人の青年
有坂先生が受け持つことになる本作のメインキャラたちは、現場に出て実戦経験を重ねる段階のA組で、A組の生徒たちは5人の少女と1人の青年だ。
レナはシューター(長さが40cm以下の拳銃を使用するガンナー、とのこと)。食いしん坊で、好物は肉。人当たりのいい明るい子だが、本作冒頭では暴力団員をタコ殴りにしていた。
トーカはマークスマン(簡単に言えば中距離スナイパー、らしい)。ただし、本人によれば本来は遠距離専門とのこと。わかりやすいツンデレ。
クリスは情報担当で、専門はコンピューターと爆発物。会計官でもあり、クラスの武器や弾薬の仕入れも行っている。寮での料理や掃除も担当している。
ハルトによれば「クラスのおかん」的な存在で、おっとりした性格のお姉さんキャラ。
ムラサキは諜報活動担当。自称、ロシアで忍術を学んだロシアン忍者で、ネオサイタマ出身。忍者好きなどこにでもいる女の子とのこと。嘘を吐け。
ハルトは伝習員(ハンドラー)。学生たちの指導をするCIRSの元職員であり、A組のクラス委員でもある。銃を撃つのが苦手で、代わりにレナをガンマンとして雇っている。自身は刀を使う。
殺し屋にならざるをえなかった、未熟な子どもたちの物語
本作は様々な理由で殺し屋にならざるをえなかった少女たちの物語である。
上記の説明だけだとかなり重そうな雰囲気だが、実際には全体的なノリは緩めである。ギャルゲー的な女子高生たちが、日常パートでは学生らしく和気あいあいとしている。物騒な単語がポンポン出てくるが。
メインの5人の少女たちは、彼女たちを指導しているハルトからは「一般常識に疎く、まだまだ未熟なただの子どもたち」と称されている。冒頭の失敗も未熟なせい。
ファンならニヤリとできる要素も
『グリザイア』シリーズの最新作であるため、本編を知っているとニヤリとできる場面がある。美浜学園自体が前シリーズの舞台でもあるし、任務時にはタナトスさんがサポートしてくれる。今後、雄二の出番はあるのか。
シリーズ初見にも優しい作り
ファン向けの要素もあるが、本作で初めてシリーズに触れた人でもだいたい問題なく入れる作りとなっている。
本作は新シリーズ一作目のため、メインキャラたちの紹介や交流、訓練の日常パートを中心としている。キャラや設定の説明はしてくれるので、シリーズ初見の方でも気軽にどうぞ。
作画は安定しているがガンアクションが少ない
アニメとしては作画が安定している。ところどころで女性キャラの胸に対する作画的なこだわりが散見される。レナがハルトに抱きつく場面や、有坂先生が縄で縛られている場面などがそれだ。
また、硬派なガンアクションも魅力。……なのだが、尺の都合もあって、肝心のアクションシーンが少ないのが残念。
シリーズファンも初見も楽しめるアニメ
まとめると、本作はシリーズファンはもちろん、初見の人も楽しめる作りとなっている。
反面、新作第一弾ということで説明が中心で、目玉のはずのガンアクションが物足りないという不満もある。その点については今後に期待したいところ。