マンボウ映画レビュー記

Amazon Prime Videoで見られるホラー映画を中心に、適度にネタバレしつつレビューしています。たまにOVAや小説を取り上げることも。ライブドアブログより移行作業中。

『CUBE』10月に日本版リメイク公開予定!密室サスペンスの名作

見ず知らずの男女6人が、即死トラップだらけの迷宮CUBEから脱出しようとする密室サスペンス『CUBE』。

密室サスペンスの先駆け的作品であり、低予算ながらも一部でカルト的な人気を誇っている作品だ。シチュエーションスリラーと区分されることもある。

密室サスペンスや低予算という共通点から、大ヒットしたスリラー映画『SAW』を思い浮かべる人もいるのではないだろうか。

ソウ (字幕版)

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  • 発売日: 2017/10/10
  • メディア: Prime Video
 

2021年10月22日には菅田将暉主演のリメイク版が公開予定だ。リメイク版の予習として本作を見ておくのもいいかもしれない。

 


キューブ(字幕版)

 

 

あらすじ

見ず知らずの男女6人は、気がついたときには異様な立方体の部屋に閉じ込められていた。

そこは無数の部屋で構成された立方体の迷宮CUBE。CUBE内には殺人トラップが張り巡らされており、一歩間違えれば自分が死ぬ。

CUBEからの脱出のため、6人は力を合わせて脱出を試みる。しかし、水も食料もなく命の危険にさらされる極限状態は、一同を肉体的にも精神的にも追い詰めていくーー。

 

CUBEからの脱出を試みる6人の老若男女

本作『CUBE』では、6人の老若男女が謎の立方体のCUBEから脱出を試みる。

クエンティンは頼りになる黒人男性の警察官。リーダーシップがあり、異常な状況に怯える一同を引っ張っていく。

ワースは無気力な社会人男性だ。他のメンバーと異なり、CUBEからの脱出に関心を示さない。あと、どうにもうさんくさい。

ハロウェイは陰謀論やらエイリアンやら口走るうさんくさい女医だ。医学的知識を駆使してメンバーにストレスを与えるという余計なこともしてくれる。

みんな大好き陰謀論

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  • 作者:内藤 陽介
  • 発売日: 2020/07/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

レブンは女子大学生で、メンバーの中では一番若いと思われる。最初はパニック状態に陥っているだけだが、彼女の特技がCUBE脱出のカギとなる。

レンは気難しそうな老人男性。靴を使ってトラップを見破る、ボタンをなめて唾液の分泌を促すなど、妙にサバイバル力があるのが特徴だ。

カザンは途中から合流する男性。作中の描写を見る限り、特定の分野にだけ優れた能力を発揮するサヴァン症候群のようだ。

 

即死トラップまみれのCUBEからの脱出劇

本作『CUBE』は、わけもわからないままCUBEに集められた6人の男女がCUBEの外を目指す脱出劇だ。

パッと見ではトラップの有無がわからない。作中ではメンバーが必死に知恵を絞ってトラップを見極めようとするが、その方法が正解かは当然不明だ。

さらに、トラップは非常に致死性の高いものばかり。本作の冒頭では、モブが安易に部屋を移動したせいでえげつないトラップの餌食になってしまう。

インパクトあるグロ表現のおかげでCUBE内がいかに危険か、視聴者にも一発でわかる。

理不尽な死が、いつメンバーに襲いかかるかわからない。だからこそ生まれる確かな緊張感は、本作の魅力の1つだ。

 

極限状態からの衝突!暴かれる本当の顔

死と隣り合わせの状況で、さらには水や食料もなし。じっとしていても助けが来るかわからず、CUBEから脱出するためには危険を承知で動かなければいけない。

そんな極限状態が続けば、いやでもストレスが溜まってしまうのが人間だ。通常なら流せるようなことでも、イラ立ちが募っていれば見過ごせない。CUBE内で衝突が発生してしまうのも必然だろう。

平静であれば常識人のようにふるまえても、そのような状況だと体裁を取り繕うことは難しい。その結果、異常な本性を現してしまうメンバーも……。

 

グロテスクな即死トラップ

1997年の映画のため、ところどころで映像的な古さを感じてしまう。CUBE内が揺れる描写があるのだが、個人的にはそこのVFXが特に古くてチープに感じた。

だが、グロテスクな描写はしっかりグロかった。一例を挙げると、最序盤でモブが死亡するシーンだ。

映画版『バイオハザード』よろしくサイコロステーキみたいにバラバラに切り刻まれるのだが、古臭さはあるものの十分にグロさを感じた。

Amazon Primeでは、ヤングアダルト(16+)指定となっている。グロ耐性がない人にはつらいかもしれない。

 

誰が何の目的でCUBEを作ったのか?明かされない謎

この手の作品の場合、誰が何の目的でCUBEを作ったのかが描かれるものだが、本作では一切明かされない。

作中で言及している場面もあるが、登場人物はもちろん視聴者にも納得のいく説明はされないのだ。

そのため、明確な説明を求める人には本作は向かないだろう。しかし、あれこれ考察したい人なら、かえって好奇心を刺激されるかもしれない。

 

オリジナルとリメイクを見比べてみるのもまた一興

CUBEと呼ばれる迷宮からの脱出を描いた、密室サスペンスの先駆者にして名作の『CUBE』。即死トラップやグロテスクな死亡描写による緊張感は本物だ。

映像面での古臭さや明かされない謎のように、人を選ぶ要素がないわけではない。しかし、今の時代でも十分通じる面白さもあるため、偏見で見ないのはもったいない。

日本版リメイクは2021年10月22日に公開予定だ。オリジナルとリメイクを見比べてみるのもまた一興か。

 


菅田将暉主演『CUBE』日本版リメイク特報 謎の立方体で死のトラップに絶叫!

 

キューブ (字幕版)

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  • 発売日: 2016/01/01
  • メディア: Prime Video
 
CUBEキューブ Blu-ray

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  • 発売日: 2016/02/17
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