『ディープ・ブルー』先の読めない展開が評価されたサメ映画
数あるサメ映画の中で、誰が死ぬのかわからない先の読めない点が評価され、日本でもそれなりに知られているのが『ディープ・プルー』だ。
あらすじ
本作は、とある施設を抜け出した一匹のサメが、クルーザーでパーリナイしていたリア充どもを襲うというハプニングから始まる。いいぞもっとやれ。
そのサメは、サメの脳細胞からアルツハイマーの治療薬を開発している洋上の研究所から脱走してきたものだった。
サメ脱走が新聞で取り上げられ、さらに研究を中止する予定を告げられる逆境の中、それでも治療薬の試験で予想以上の成果が確認される。
研究チーム一同は当然喜んだが、次の瞬間、研究者の一人の腕がサメに食いちぎられる。
これを皮切りに、違法な遺伝子操作を秘密裏に施され頭脳が発達したサメたちによって、一同は恐怖のどん底へと叩き落される。
次の犠牲者が読めないシナリオ
あらすじだけならアニマル・パニックとしてはそこまで特筆した点はない。
が、本作の最大の特徴は、次に誰が死ぬのかという意味で予想のつかないシナリオだろう。
前述のリア充どもも、この手の映画だったら速攻死亡するものだが、サメの管理係であるカーターの活躍により、死亡者どころか怪我人すら出ない。チッ。
この他にも、「こいつは明らかに犠牲者枠だろ」と思ったやつがやたらと生き残るわ、サメ相手に奮戦するわ、逆に「この人は終盤まで残りそう」と思った人があっさりと予想外のタイミングで死ぬわと、見ているこちらの予想を巧みに裏切ってくる。でもCMでネタバレしてる。
ヒロインのはずのスーザンが最大の欠点
そんな本作の欠点は、ヒロインであるはずの研究チームのリーダー・スーザンだ。見た目や普段の振る舞いだけなら、理性的な美人でまさにヒロインという感じ。
だがしかし、父親がアルツハイマーで亡くなったため、研究に強い執念を見せる。
執着するあまり、殺されそうになったサメを逃がし、さらに研究を急ぐあまりサメに遺伝子操作を施していた。
要は本作におけるすべての元凶なのだ。
そんな彼女のとあるシーンでの言葉や態度は、「お前ら研究員より治療薬の元のサメのほうが大事」と言わんばかり。
当然人気が出るわけもなく、試写会では彼女に対してブーイングが発生したという話もある程。
これ以上のネタバレを食らう前に見てほしい
ともあれ、このレビューで多少のネタバレはしたし、スーザンにイラつくかもしれないが、まだ見ていなくて興味のある方は、これ以上のネタバレを食らう前に見てほしい。
誰がいつ死ぬのかを予想しながら見ると、より楽しめると思う。
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